指がちゃんと月を指している
禅では「月をさす指に囚われてはいけない」ということがあるようです。そういう意味では「美の標準」を示そうとした柳宗悦の著作は「月をさす指」でしかないのかもしれません。
ただ柳の著作がすばらしいのは、彼の著作は「月をさす指」でしかないかもしれないけれど、その指がきちんと月をさし示しているからなのではないかと思っています。
柳宗悦が美の標準を「モノ」で示すことにこだわったのは、そのあたりの自覚があったからなのではないかなぁとも思っています。
2020.04.21 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 柳宗悦先生
